日本科学者会議山口支部ニュース 第185号(通算)(2019年1月16日)
つ う し ん
WEB版 2019-1-19

 

謹賀新年

   昨年は第29回中国地区シンポジウムも成功裏に開催できました
   ひとえに会員の皆様のご協力あってのことです
   今年の正月は比較的穏やかな初日の出を迎えました
   が,陸上型イージス基地建設をめぐって情勢は動いております
   科学者への県民の期待にどれだけ応えられるのか,厳しい年の予感です

山口支部代表幹事 増山博行

イージス・アショア講演会のお知らせ

 安保法制の廃止をめざす山口大学関係者の会の呼びかけで、イージス・アショア講演会実行委員会が結成され、山口支部も賛同団体として講演会の成功に協力することになりました。
 3月3日の午後、山口市湯田温泉のカリエンテ山口を会場に開かれ、講師に東京から千坂純(日本平和委員会事務局長)招いて、「何のためのイージス・アショア …… 平和の流れに逆らう日米軍事戦略とイージス・アショア」と題した講演、および萩市、阿武町、岩国市の住民の意見発表も行われる予定です。
 詳細は本紙と一緒に配布のチラシをご覧下さい。参加券は支部事務局および幹事も扱いますので、連絡して下さい。

2018年度(53期)JSA山口支部大会の報告

増山博行(山口支部 代表幹事)
 昨年11月3日に開催された山口支部大会は46名の会員中、委任状提出者19名、出席者11名で成立し、「つうしん」前号に添付の報告及び議案が承認されました。なお、大会で選出された新役員は次の通りです。
   代表幹事 増山博行(山口大学) 事務局長 大和田正明(山口大学理学部)
   会計担当幹事 笠野裕修(山口大学理学部) 会計監査  吉村高男(山口東京理科大学)
   幹事 甲斐綾子(山口大学工学部) 幹事 田中秀平(元山口大学)
   幹事 浜田盛承(元水産大学校) 幹事 松原幸恵(山口大学教育学部)
 また、全国大会の代議員としては、予め吉村氏を選出しました。

第29回中国地区シンポジウムの報告

 中国地区5県の支部が共同して隔年に開催されてきた地区シンポジウムは、今回は山口支部に実行委員会をおいて11月3日(土)の午後、山口大学教育学部11番講義室を会場に、「東アジア情勢と憲法改正問題」をメインテーマとして開催されました。
 冒頭、実行委員長が中国地区シンポジウムの経緯と今回の主題についての説明を述べた挨拶を行い、続いて、会場の山口大学の教職員組合からの連帯のメッセージが読み上げられました。その後、プログラムに従って進行しました。事前に資料の寄せられた発表は次の通りでした。
  特別報告(1) 「岩国基地機能の拡大と問題に関して」 吉岡光則(山口県平和委員会)
  特別報告(2) 「イージス・アショア候補地のむつみ自衛隊演習場と周辺住民」
 	   		田村健二(萩市むつみ在住、農業)
  コメント  「イージス・アショアについて」  増山博行(JSA山口支部)
  学術講演(1) 「東アジア平和共同体構築の展望と課題:中国・北朝鮮の脅威論を超えて」
            纐纈 厚(山口大学名誉教授、明治大学特任教授)
  学術講演(2) 「憲法に緊急事態条項を加える問題」 松原幸恵(山口大学准教授)
  学術講演(3) 「アベ政治」とは何か――権威的集権システムと「グローバル軍事大国化」
 			中島茂樹(立命館大学名誉教授、岡山支部)
前半のコメントの後に、15分程度の質疑・ショートコメントがありました。各学術講演の後にはそれぞれ5分程度の質疑の時間がとられ、最後に30分ほどの総合討論が行われました。質疑・討論の発言者は(講演者を除いて)10数名にのぼり、活発な討論となりましたが、話題が多岐にわたっていたこともあり、15分の時間延長はあったものの、もっと時間が欲しくなるほど充実した議論の中で閉会しました。
 参加者は約80名で、内JSA会員は20名、県内参加者は会員16名、非会員48名でした。報告・講演のテーマが昨今の政治状況の中で多くの国民が関心もっているものであり、市民の参加が多かったことは特筆することができます。講師を除いても、大阪から福岡までの府県から会員・市民の参加がありました。
 17名から感想文が寄せられましたが、その代表的意見は次のようなものでした。
   シンポジウムは、1つ1つの報告・講演がすばらしく、(おおげさでなく)稀にみる充実したシンポだったと思います。テーマの設定、報告・講演者の選定が、緊迫、流動する情勢にぴったりで、しかも、山口らしい企画でした。学ぶことが多く、長時間ながら、退屈することはありませんでした。(欲を言えば、質疑討論の時間がもう少しあったほうがよかった、休憩があと1回ほしかったと思いますが、いずれも、時間の関係で難しかったですね)
   準備、運営ともに、大変だったと思います。お疲れさまでした。これからの科学者会議の活動と発展につながるといいですね。ありがとうございました。

 シンポジウムの記録としては、36頁の資料集(pdf 10.9MB)、74枚の写真(343MB)、9分割された音声データ(372MB)などがあります。学術研究のために必要な方は実行委員長(増山)までご連絡下さい。

10月中旬以降の山口支部および会員が関係した活動

  • 10月13日 阿武町宇生賀地区住民との交流会(主催:安保法制の廃止をめざす山口大学関係者の会)
  • 11月3日 2018年度(53期) JSA山口支部大会
  • 11月3日 第29回JSA中国地区シンポジウム「東アジア情勢と憲法改正問題」;概要は「日本の科学者」2月号52ページに掲載
  • 11月18日 ミニ講座「YU学び舎」第13講 会場:山口大学会館 参加者45名余;山口大学経済学部教授の立山紘毅氏が「不思議な話−−誰から何を守るのか分からないミサイル防衛」のテーマで話題を提供。概要
  • 1月19日 みんなの県政をつくる会の学習会で増山会員が「イージス・アショア問題を考える」を講演

    2019年度 年会費納入のお願い

     点在会員は送付の振込用紙で2月末までに納入をお願いします。
     なお、退職に伴う一般会員(12000円)から特別会員(9000円)への変更希望、他の都道府県支部への転籍など、異動の予定のある方は早めにご連絡下さい。

    編集後記

     中国地区シンポジウムでは数年ぶりで催し物に参加の会員もあり、多数の市民の参加で成功裏に開催されました。陸上イージスに対する関心の高さ、科学者会議への期待を反映しているといえましょう。
    JSA山口支部事務局
       〒753-8511 山口市吉田1677-1 山口大学教職員組合気付
      Tel 083-933-5034  Fax 083-921-0287  e-mail fuy-union@ma4.seikyou.ne.jp

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